アメリカにおけるジーンズの黄金期は1950年代であり、その時代のジーンズはヴィンテージジーンズと呼ばれる伝統的なジーンズの典型として確固たる存在に位置付けられています。ヴィンテージジーンズの特徴は、質実剛健は言うまでもなく豊かな大衆文化の時代性、その物作りの贅沢さからくる「味・魅力」にあるといえます。そういった魅力に憑かれ、当時のジーンズを高額にもかかわらず買い求めるヴィンテージマニア、コレクターと言われる人々が多くいるのも事実です。
それらヴィンテージジーンズの中でも3大ブランドンの一つがWrangler。そしてWranglerブランドジーンズの最もヴィンテージらしさが表れているのが1956年から1959年の製造時期の「11MWZ」です。
この時代のモデルをヴィンテージ・マスターピースモデルと言える証は次の通りです。
●Wranglerロゴは全て当時の社名 BLUE BELL マーク付き
●レジスターマーク無しのエラステックラベル
●デニムやカラーデニム当て布が付いたバックポット
●ハイポジションのW型ステッチ
●全てのポケットが鋲で補強された9-RIVETS仕様
●ピカピカのクローム・メッキ・センターボタン
●ジッパーフライ仕様
などなど、それらが全て見事に調和し50年代の時代性を雄弁に物語っています。
それ以外の年代の11MWZはそれぞれに少しづつの違いが有り魅力的ですが、特にこのモデルは「厳つさと派手さ、そして強い主張」があり、これこそマスターピースモデルとWranglerファンは絶賛しています。
このジーンズを忠実に再現するためにリー・ジャパン社が総力を結集し素材、糸、付属、細部のディテールを研究し、その製法から仕上りまで納得のいくまで試作を繰り返し完成したのが今回の「Wrangler
11MWZ 1957年モデル Western Cut」です。
デニム素材においては縦糸の太さ、形状、打ち込み本数、染め色、濃度の再現をし、横糸の特徴までも再現するためにあえて微妙なベージュの染色を施しています。またエラスティックラベルはインジェクション製法といわれる当時と同様の作り方で、型押しではなく型に流し込みすることで成形するため縄文字ロゴのエッジが効き、表面の毛穴有りと無しのコンビネーションの質感も美しく出来ています。カッパ-リベットは最高の保存状態で45年の歳月を経てきたように、若干の酸化による「くすみとにごり」を付けています。
さらにもう一つのトピックは「RODEO
BOOK」の復刻です。通称ギミーブックとも呼ばれ、当時の全米ロデオチャンピオンの逸話がコミックでショートスト-リー化された「おまけ本」です。1957年製復刻なので、56年チャンピオンToots
Mansfield 氏の話が載せられた BOOK NO.15
と歴代チャンピオンを載せたペーバーラベルが付いています。
上記以外にもグリッパーピンロック&コットンテープジッパーと、ラベル下のギャランティーショーカードやベルト上のサイズチケット、11種類にも及ぶ太さや色が異なるコットンスレッド、ポケット袋地の
sail cloth
スタンプ、ベルトループの生地方向と4枚構造、身頃と1枚仕立ての前立てと天狗、バックポケットにはバータックとリベットのダブル補強、サイドシームに秘められたWranglerイエローセルビッチ等など、細部の細部までを完全復刻し、ファッションワードローブにもヴィンテージコレクションにも相応しい美しい仕上がりです。